「仕事のパフォーマンスを向上させたい」
働いていると感じる悩みの1つ。悩みを解消するために働き方を変えるも上手くいかず、「どうやったらパフォーマンスが向上するのかが分からないよ〜」といった状態に陥る方も多いと思います。
そんな悩みを解消したいと思った時に発見した本が『最高の脳で働く方法』。
「最高の脳で働く?どうせタイトル名だけでしょ?」と思った方もいらっしゃるはず。私も「ホントかいな」と疑っていましたが、読んでみると参考になる内容がたくさん記載されていました。
というのも『最高の脳で働く』は、科学的に立証された情報を用いており、パフォーマンス向上につながるノウハウが記載されていたからです。
そんな『最高の脳で働く方法』の感想を書いてみました。
今回読んだ本『最高の脳で働く方法』
- 著者:デイビッド・ロック
- 出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2019/5/25
- ページ数:449
『最高の脳で働く方法』のレビュー
『最高の脳で働く方法』を読んだレビューを簡単にご紹介。
「最初の1歩目」脳の生物学的限界を知ること
本書にはパフォーマンスを向上させる実践方法が記載されていますが、それ以上に大切なことが各章・各シーンで記載されています。
それは『脳の生物学的限界を知ること』。
著者は集中して知的作業を遂行する能力を向上させる方法の一つとして、脳の限界を知ることが大切と述べています。
脳の限界を知ることが大切な理由は、脳の働き方を知ることでシチュエーションに応じて、適切な行動を取ることができるからです。
脳の限界に応じて、行動を変えることでパフォーマンスが向上するので、著者も「脳の生物学的限界を知ることがパフォーマンス改善の一つの方法」と述べています。そんな脳の生物学的限界を空想の登場人物のビジネスシーンを例にして、説明を行い、パフォーマンス向上のための実践方法を紹介しています。
エビデンスに基づいている為、納得感があるだけでなく、脳の働き方を知ることで、記載されている実践方法がなぜ有効であるかを理解して、取り組むことができます。
最優先することは「優先づけ」
個人的に目が点になった内容は、優先づけを最優先すること。
優先づけを最優先すべき理由は、優先順位付けは、脳のエネルギーを最も消費するプロセスであるからと述べています。優先順位をつけることは、見たことがないものに優劣を付けることであり、この見たことが無いものを想像するには多くのエネルギーと労力が必要となる為、優先順位付けを最優先すべきと著者は述べています。
その理由は、優先順位付けを後回しにして、他の業務を優先してしまうと労力を使ってしまい、まだ見ぬ事柄を想像することが難しくなってしまうことにあるからです。
このように日常のビジネスシーンにおいて、すぐに活かせるノウハウも記載されており、すぐに実践できることも本書の良いポイントです。
1度に1つの作業で集中力UP
「シングルタスク」といった言葉を聞いたことがある人もいると思いますが、本書でもシングルタスクの重要性を説いていました。
シングルタスクが重要な理由は、脳が多くのことを覚えられても同時に複数の意識的なプロセスを実行することができないからであると述べています。
知的作業を遂行する際に以下の5つのプロセスが発生します。
- 理解
- 判断
- 想起
- 記憶
- 抑制
この5つのプロセスは、一連の流れとなっており、1つの作業を終えないと次の作業を開始できない仕組みとなっています。なので、多数のことを同時に行うと、とてつもない量のエネルギーを使うことになり、脳の争奪戦になってしまいます。
このようなこともあり、著者はシングルタスクの重要性を説いています。5つのプロセスの詳細も記載されているので、気になる方は要チェックです。
不確実性を素早く察知
脳は確実性を強く求めるため、不確実が強くなると不安が強くなり、脳が興奮してしまう。なので、不確実性を素早く察知して、脳に確実性を与えてあげることが大切であると述べられています。
脳にとって、確実性=報酬であるので、確信を持つことで不安がなくなり、自己コントロールの向上につながることが説明されています。
具体的な実践方法も本書に記載されているので、不確実性に苦手意識を感じている人には、参考になる内容だと思います。
まとめ
以上、『最高の脳で働く』のレビューをご紹介しました。
エビデンスに基づいて書かれた書籍であるので、説得感があり、とても参考になる内容でした。仕事のパフォーマンスを向上させたい人にとって、参考になる内容が多いので、おすすめの1冊です!